携帯電話の歴史は今から43年も前、1979年にまでさかのぼることができます。このころに「自動車電話」が誕生し、これが今の携帯電話の元祖となりました。
しかしこれでは単純に「家の中以外で使える」というだけの話で、持ち歩けるものではありませんでした。「外に持ち出し、携帯できる」という電話ができたには1985年のことでした。
携帯電話は初期のころは一種の「ステータス」扱いであり、ビジネスマンなどが持つものだったといわれています。しかし徐々に携帯電話は小型化していきましたし、何よりも安価になっていきました。そしてだれもが気軽に持てるようになったのです。
現在は選択肢もさらに増え、その中に「MVNO」という選択肢もできました。
ここではこの「MVNO」を取り上げ、その意味とメリット・デメリットを紹介していきます。
MVNOとは「格安SIMを打ち出している事業者」のこと
まず、「MVNOとは何か」について解説していきます。
MVNOとは、“仮想移動体通信事業者”のことです。
もう少しわかりやすく解説します。
だれもが知る「NTTドコモ」などの大手携帯電話会社がありますが、彼らは自らの通信回線をほかの事業者に貸し出しています。大手携帯電話会社から通信回線を借り受けた回線を使う事業者は、大手携帯電話会社よりも安いプラン設定を利用者に打ち出せることになりました。
MVNOの歴史自体は古く、2001年にはすでに登場しています。現在はさらに多様化しており、MVNOを「選べる」時代となっています。
ただし、MVNOと大手携帯電話会社は対立するものではありません。知名度は非常に低いのですが、実は、「今まではMVNOに通信回線を貸し出す側だった」NTTドコモも2021年の10月から「エコノミーMVNO」として、低料金のサービスを打ち出しています。これはNTTドコモとMVNOが連携・提携して打ち出したサービスであり、「大手の通信サービスを使いながらも、料金が安く抑えられる」ということで人気を博す可能性は十分にありました。しかし残念ながら、このNTTドコモのエコノミーMVNOの認知度はわずか24.4パーセント、利用者は1.3パーセントにとどまっています。
ちなみによく聞く「格安SIM」「格安スマホ」ですが、「MVNOのメリットとデメリット」を語る場合、この2つはほぼ同義のものとして使われます。なぜなら、「MVNOが提供しているものが、格安SIMや格安スマホである」からです。格安SIMや格安スマホはMVNOから提供される「モノ(サービス)」であるのに対し、MVNOは格安SIMや格安スマホを提供する「事業者」である、ということです。
MVNO、そのメリットとデメリット
ここからは、このMVNOのメリットとデメリットについて解説していきます。
まずはメリットからです。
【MVNOのメリット】
- 料金が安い
MVNOの最大のメリットは、やはり「価格」です。もともとMVNOは、「価格の安さ」「低料金」をメインにして打ち出されたものであり、これがMVNOの最大の魅力だといえます。
使い方に気を付ければ3000円台で抑えられることもありますし、場合によっては1000円以下で使えるものさえあります。
- 縛り期間がないあるいは短い
携帯電話を買ったとき、「〇年以内に携帯電話の契約を解除したら、〇円の解約手数料がかかる」といわれたことのある人もいるのではないでしょうか。
これはいわゆる「縛り期間」と呼ばれるものですが、MVNOの場合はこれが短いといえます。また、設定されていないものもあります。
- プランが豊富
MVNOのプランは非常に豊富で、通信料やサービス内容で細かく使い分けていけます。
このため、「メインには大手携帯電話会社のものを使っているが、サブの携帯電話は格安SIMにする」「連絡用にと考えて小学生の子どもに持たせる携帯電話を、格安スマホにする」などのやり方も取りやすくなります。
【MVNOのデメリット】
ただしMVNOにはデメリットもあります。
- 通信が安定しにくく、遅い
MVNOは大手携帯電話会社の通信回線を「借り受けて」運営している事業者です。そのため、その回線の速度や安定性が、大手携帯電話会社のそれを上回ることは絶対にありません。
また、特に多くの人がスマホを使用する時間帯は安定しにくくなります。
- クレジットカードが必須となるケースが多い
「クレジットカードは絶対に持ちたくない!」という人もいることでしょう。
しかし原則、MVNOはクレジットカード決済しか選べないようになっています。一部でほかのやり方を提示しているMVNOもありますが、その場合でも、選択肢が狭まることは覚悟しておかなければなりません。
- 実店舗が少ない
携帯電話を使っていると、だれでも一度は「困った!」という状況に陥ることがあるでしょう。
大手携帯電話会社の場合は実店舗に飛び込み対面で話をして解決策を模索できますが、MVNOの場合は原則としてメール対応となります。
メール対応も慣れれば便利なのですが、即座にレスポンスが返ってくるわけではありません。そのため、「困った!」を解消するためにかかる時間が長くなることもあります。
MVNOのプランも大手携帯電話会社のプランも、両方ともメリットとデメリットがあります。自分に合ったスマホプランを使い分けていきたいですね。